面貸しの席料収入に税金はかかる?サロン側の税務と申告の考え方

面貸しで受け取る席料は、サロンの売上です。 施術の売上とは別の何かではなく、事業の収入として同じように帳簿に載り、申告の対象になります。これが出発点で、ここさえ押さえれば、面貸しを始めることで税務が特別に複雑になるわけではありません。

この記事では、席料収入の位置づけ、帳簿への記録の仕方、消費税とインボイスにサロンとして関わる部分、そしてネイリストから領収書を求められたときの対応までを、考え方の枠組みとして整理します。

※ 税金の具体的な金額・税率・基準は、制度の改正や個別の状況によって変わります。この記事では枠組みの説明にとどめ、個別の判断は税務署または税理士への確認を前提にしています。

席料は「売上」— 施術売上と同じ扱いが基本

面貸しを始めると、これまで空席で0円だった時間が収入に変わります。収益の考え方の記事で試算したその収入は、税務の上ではサロンの事業の収入です。

「本業の施術とは別のお金」という感覚があるかもしれませんが、帳簿の上では施術売上と並ぶ売上の一項目として記録するのが基本です。収入の区分や申告上の扱いに迷う場合(法人か個人か、事業の形によって整理が変わることがあります)は、税務署または税理士にご確認ください。

帳簿への記録 — いつ・誰から・いくらを残す

記録すべきことはシンプルで、いつ、誰から、いくら受け取ったかです。

  • 日貸し・時間貸し: 利用日ごとに記録します。受け入れ当日の流れで前払いをおすすめしているのは、受け取りの記録が漏れにくくなる理由もあります
  • 月額: 毎月の入金を記録します。振込なら通帳の記録がそのまま裏付けになります
  • 現金で受け取った場合: 通帳に痕跡が残らないため、その場で記録する習慣をつけてください

借り手のネイリストにとって席料は経費のため、領収書や利用明細を求められたら発行してください。ネイリスト側の確定申告で必要になります(ネイリスト側の確定申告の記事でも、席料の証憑を残すよう案内しています)。月額の振込であれば、振込記録をもって代える運用も一般的ですが、求められたら応じられる形にしておくとスムーズです。

消費税とインボイス — サロンとして関わる部分

消費税については、サロンが課税事業者か免税事業者かによって対応が変わります。

  • 席料に消費税を含めて受け取るのか、税込・税抜のどちらの表示で募集するのかは、自サロンの立場を踏まえて決めておくと、後から借り手との認識のずれが起きません
  • 借り手のネイリストが課税事業者(またはインボイス発行事業者)の場合、席料について適格請求書(インボイス)の発行を求められる場面がありえます。サロンがインボイス発行事業者でない場合、発行はできませんが、その旨を伝えれば済む話です。求められてから慌てないよう、自サロンが登録事業者かどうかは把握しておいてください

席の貸付けが消費税の課税対象になるかどうかを含め、判定は契約の形や事業の状況によって変わりうるため、この記事では断定しません。募集条件を決める段階で、税込表示にするかどうかとあわせて税理士に確認しておくと確実です。

経費側は基本的に変わらない

面貸しを始めても、経費の構造は大きく変わりません。席にかかる家賃・光熱費・設備の費用は、もともとサロンの経費として計上しているものです。面貸しはその同じ席から収入が生まれるだけなので、「面貸し用に何か新しい経理が増える」と身構える必要はありません。

変わるのは収入側だけ、というのがこの記事で一番お伝えしたいことです。

迷ったら専門家へ — 相談先はある

顧問税理士がいない規模のサロンも多いと思います。その場合の相談先として、税務署の無料相談や、確定申告の時期の相談会、記帳の指導などの窓口があります。「面貸しで席料を受け取り始めたので、記帳と消費税の扱いを確認したい」と伝えれば、話が早く進みます。

面貸しの受け入れ自体にまつわる届出(保健所など)については、サロンオーナーの不安と対策の記事をご覧ください。

よくある質問

受け取った席料は売上として申告が必要ですか?

はい。席料はサロンの事業の収入のため、施術売上と同様に帳簿に記録し、申告の対象になります。収入の区分など申告上の扱いに迷う場合は、税務署または税理士にご確認ください。

席料に消費税はかかりますか?

課税の判定は、サロンが課税事業者か免税事業者か、契約の形などによって変わりうるため、一律には言えません。募集の段階で税込・税抜のどちらの表示にするかを決めておくと、借り手との認識のずれを防げます。具体的な判定は税理士にご確認ください。

ネイリストからインボイスを求められたらどうすればいいですか?

サロンが適格請求書発行事業者であれば、登録番号を記載したインボイスを発行します。発行事業者でない場合は発行できないため、その旨を伝えれば問題ありません。自サロンが登録事業者かどうかを把握しておくと、求められたときに慌てずに済みます。

面貸しをするのに保健所への届出は必要ですか?

ネイル施術のみを行う場合、保健所への届出は不要です。ネイルは美容師法上の「美容行為」の対象外とされているためです。ただし、まつ毛エクステなどを行う場合は美容師免許と美容所登録が別途必要になります。


SHARENAIL(シェアネイル)は、席を借りたいネイリストと、席を貸したいネイルサロンをつなぐ全国対応の面貸しマッチングサービス。ネイリストの利用はずっと無料。サロンの掲載も無料です。