空席を面貸しに出すといくらになる?ネイルサロンの席稼働率と収益の考え方
空席は「使っていない席」ではなく「毎月お金を払い続けている席」です。 家賃も光熱費も、席が空いているかどうかに関係なく発生します。面貸しは、その固定費を回収するための現実的な選択肢のひとつです。
この記事はサロン側の視点で書いています。借りる側の相場観については面貸しネイルの相場はいくら?をご覧ください。
席が空いている日の家賃って、意識しないと見えないんです。でも計算してみると、けっこうな金額を毎月「誰も座っていない席」に払っている。それに気づいたのが、面貸しを始めたきっかけでした。
—— Reina(SHARENAIL 代表 / MiNTY NAIL オーナー)
まず「1席あたりの固定費」を出す
収益を考える前に、コストを1席単位に分解します。計算はシンプルです。
1席あたりの月額固定費 =(家賃 + 共益費 + 光熱費の基本料)÷ 席数
たとえば家賃20万円・光熱費2万円・4席のサロンなら、1席あたり月55,000円。営業日を月25日とすると、1席が1日あたり2,200円のコストを発生させている計算になります。
この数字が、値付けと判断の基準になります。1日6,000円で貸せるなら、その日の席は「2,200円のコストを払って6,000円を受け取る」状態になります。
稼働率で考える — 全部埋める必要はない
面貸しでよくある誤解が「毎日貸さないと意味がない」というものです。実際は違います。
| 月の貸出日数 | 日貸し6,000円の場合の月収 | 1席あたり固定費(例55,000円)に対して |
|---|---|---|
| 2日 | 12,000円 | 約22%を回収 |
| 5日 | 30,000円 | 約55%を回収 |
| 10日 | 60,000円 | 固定費を上回る |
| 15日 | 90,000円 | 固定費+35,000円 |
注目したいのは2日でも12,000円が入るという点です。今まで0円だった日が収入に変わるので、埋めた分だけ確実にプラスになります。「満席にしないと」と考えると始められませんが、「空いている日を1日だけ」なら今日からできます。
3つの料金形態、サロン側から見た違い
| 形態 | サロン側のメリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 時間貸し | 短時間でも収入になる。相手も試しやすい | 出入りが増える。予約管理の手間 |
| 日貸し | 1日単位で管理が楽。空き日をそのまま出せる | 半日しか使わない人には割高に映る |
| 月額 | 収入が安定し、読める | 相手が定着しないと空振り。長期の相性が要る |
始めるなら日貸しが最も現実的です。空いている日をそのまま出せばよく、管理も1日単位で完結します。相手との相性が見えてから、月額への移行を検討すれば十分です。
SHARENAILは日単位のマッチングを基本にしているため、この始め方に沿った設計になっています。
値付けはどう決めるか
3つの視点を掛け合わせます。
- コスト基準 — 1席あたりの日額コスト(前述の例なら2,200円)を下回らない
- 相場基準 — 都内の日貸しは5,000〜8,000円前後。エリアと設備で調整する
- 含めるもの基準 — 光熱費・材料・タオルなどをどこまで込みにするか
3番目が実は一番効きます。材料込みにすれば単価を上げやすく、借り手にとっても持ち込みの手間が減るため魅力が増します。逆に完全持ち込みなら単価は抑えめが妥当です。「いくらか」より「何が含まれるか」で選ばれるのが面貸しの特徴です。
自分のサロンの数字で試算したい方はサロン向け収支シミュレーターへ。席数・家賃・貸出日数を入れると、面貸しによる収益の目安が出ます。
収益以外に生まれるもの
面貸しの効果は現金収入だけではありません。
- 人材との接点 — 面貸しで来た方が、後にスタッフや業務委託として加わるケースがあります
- 店の稼働の平準化 — 定休日や閑散曜日に人がいる状態を作れます
- 設備投資の回収 — 導入した機材やスペースの稼働率が上がります
一方で、手間が増えるのも事実です。鍵の受け渡し、当日の説明、備品の補充。1件目は特に時間がかかります。この負担を見込んだうえで値付けするのが現実的です。
最初の1人を受け入れるときが一番大変です。でもそこで自分のルールが固まるので、2人目からは驚くほど楽になります。1件目は「投資」だと思って受け入れるのがいいと思います。
—— Reina
よくある質問
空席を面貸しに出すと、月にどれくらいの収入になりますか?
日貸し6,000円で月5日貸せば30,000円、月10日で60,000円が目安です。1席あたりの固定費(家賃+光熱費÷席数)を上回るかどうかが損益の基準になります。少ない日数からでも、これまで0円だった日が収入に変わります。
何日くらい貸せば元が取れますか?
1席あたりの月額固定費を、日貸し料金で割った日数が目安です。たとえば1席あたり固定費55,000円・日貸し6,000円なら、月10日前後で固定費を回収できる計算になります。
面貸しの料金はどうやって決めればいいですか?
1席あたりのコスト、エリアの相場、料金に含めるもの(光熱費・材料など)の3つで決めます。特に「何が含まれるか」は借り手の判断に大きく影響するため、単価だけでなく条件をセットで設計しましょう。
毎日貸さないと意味がないですか?
いいえ。空いている日を1日だけ出す使い方でも収入は発生します。まずは予約の薄い曜日や定休日の前後など、確実に空く日から始めるのが現実的です。
SHARENAIL(シェアネイル)は、席を借りたいネイリストと、席を貸したいネイルサロンをつなぐ面貸しマッチングサービス。ネイリストの利用はずっと無料。サロンの掲載も無料です。